図面管理システムは、図面や関連資料の管理を効率化することができるシステムです。
紙での管理は煩雑化しやすく、ミスや属人化の原因となります。膨大な量の管理が求められる図面については、システムを導入しデータ化することで業務の効率化が期待できます。
この記事では、図面管理システムのメリットや主な機能、選び方のポイント、おすすめの図面管理システムを紹介します。
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図面管理システムの選び方
システムの導入は社内の業務に大きな影響を及ぼすため、慎重に選ぶことが重要となります。
ここでは、図面管理システムを選ぶ際にポイントとなる観点について紹介します。
オンプレミス型かクラウド型か
図面管理システムには主にオンプレミス型とクラウド型の2種類の提供方法があります。
自社のサーバーに構築する「オンプレミス型」か、システム会社のサーバーにアクセスしてサービスを利用する「クラウド型」かを選ぶ必要があります。
図面管理システムでは、オンプレミス型が圧倒的に多くなっており、高度な検索機能や、CAD連携、図面比較の確認のしやすさなど、管理効率の向上や利便性の改善を目的としている場合には、オンプレミス型が良いです。
一方で、システム管理の負担をできるだけ減らしたい場合や社外での共有をスムーズに行いたい場合は、クラウドタイプもおすすめです。
自社の導入の目的や重視する観点から提供型を選ぶ必要があります。
アップロードできる図面の形状
システムによって、対応する図面の形式は異なります。画像ファイルやテキストファイル、PDFだけでなく、CADデータ（2Dまたは3D）に対応しているものもあります。
自社がどの図面形式でデータを管理したいかを整理し、それを要件として明確にまとめることが重要です。
カスタマイズ可能か
現状のシステム導入前の段階で、自社特有の図面管理を行なっており、システム導入後も独自の要件に対応させたい場合は、カスタマイズ性の高さも重要となります。
すでに搭載されている機能のみしか使用できない場合、これまでの図面管理の方法と異なる運用方法を行わなければならず、導入により現場を混乱させてしまう可能性があります。
セキュリティ機能が充実しているか
重要なデータである図面を管理するシステムのためセキュリティの高さも重要です。
組織や役職に応じてファイルやフォルダ単位のアクセス権限の設定が可能か、ファイルの印刷・ダウンロードの制御ができるかなど、大切な資産である図面の情報流出を防ぐ仕組みがあるかを事前に確認しておきましょう。
おすすめのオンプレミス型図面管理システム5選
オンプレミス型の図面管理システムについて以下の5つを紹介します。
Hi-PerBT Advanced 図面管理
公式サイト：https://www.hitachi-solutions-west.co.jp/products/industry/ad/
Hi-PerBT Advanced 図面管理は、株式会社日立ソリューションズが提供する図面管理システムです。
このシステムは、図番の採番やワークフローの管理、図面の配付や受領、廃図処理など、図面管理に必要な機能を標準で備えています。
また、スキャナやプリンターなどの周辺機器については、特定のメーカーに依存せず幅広く対応しているため、システム導入後も既存の機器をそのまま利用することができます。直感的なUIで導入後も操作性高く利用することができます。
FullWEB
公式サイト：https://www.connected.co.jp/?page_id=117
FullWEBは株式会社コネクテッドが提供する文書管理・図面管理システムです。製造業を中心に500社以上の導入実績があるシステムで、様々な機能が搭載されています。
2つ以上の記録項目を組み合わせられる検索機能や類似画像検索機能、ChatGPT連携などの豊富な検索機能や、リマインドメールを設定できるメール通知機能、Excel属性抽出、複数ブラウザ対応など、多彩な機能をローコストで使用できるのがポイントです。
楽々Document Plus
公式サイト：https://www.sei-info.co.jp/document-plus/
楽々Document Plusは住友電工情報システムが提供する文書管理システムです。800社以上の導入実績を持ちます。
ファイルの登録・保管に関して、作成日や契約先、製品型番など、業務に必要な属性情報を付与して管理できます。ワークフロー機能を使った電子承認も可能で、アクセス管理も柔軟にできるためセキュリティ面の高さもポイントです。
ArcSuite
公式サイト：https://www.fujifilm.com/fb/product/software/arcsuite
ArcSuiteは、富士フイルムビジネスイノベーションが開発したWeb統合情報管理システムです。
文書や図面の管理に加え、それぞれのドキュメントを業務や担当メンバーに関連付けて管理できるため、業務の効率化やコミュニケーションの向上が期待されます。
また、セキュリティ機能も充実しており、細かいアクセス権の設定や、不正アクセス時に管理者へ通知する機能が備わっています。
図脳TeCA
公式サイト：https://www.photron.co.jp/service/cad/products/teca/
図脳TeCAは株式会社フォトロンが提供する製造業界向けの図面管理システムです。
CADメーカーが開発した図面管理特化型のシステムとなっており、コンパクトな構成と操作性の高さから、特に中小規模組織で運用しやすい仕様となっています。
図面検索や配布、出図、図版管理、改訂履歴管理など図面管理の機能に限定されており、カスタマイズなしで使えるパッケージシステムのため、設計時間と導入費用を抑えられるというメリットがあります。
おすすめのクラウド型図面管理システム5選
クラウド型図面管理システムについて以下の5つを紹介します。
CADDi Drawer
公式サイト：https://caddi.com/ja-jp/drawer/
CADDi Drawerはキャディ株式会社が提供する図面データ活用サービスです。
特に高精度の類似図面検索に強みを持っており、製造業における設計・調達・生産部門におけるコスト削減が期待できます。
また、図面に含まれる部品名や材質などのテキスト情報についても、画像のアップロードと同時にデータ化し、発注実績データなどをCSVで一括登録することで、自動で図面と紐づけ可能になっているため、図面と合わせて発注価格とサプライヤーの情報をまとめて参照できます。
Tomoraku PLM
公式サイト：https://www.tomoraku.co.jp/plm/
Tomoraku PLMはトモラク株式会社が提供する設計管理システムです。
図面や関連文書、階層型BOMをまとめて紐づけでき、登録文書の形式や数に制限がありません。検索方法が柔軟で多軸で検索できるため、探したいデータを素早く探し出すことができます。
セキュリティ対策としては、アクセス権限の設定の他にも、脆弱性への対応や定期的なデータバックアップなどの対策がされています。
ズメーン
公式サイト：https://lp.zume-n.com/
ズメーンは株式会社Fact Baseが提供する図面管理システムです。
ドラッグ＆ドロップだけで、図面や見積書、工程指示書、不具合履歴などの関連情報や資料を簡単に紐づけて管理することができます。
スマートフォンやタブレットからもアクセス可能なため、外出先や現場でも図面や関連資料を確認できます。タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、アメリカでの導入実績があり、海外拠点へのシステム導入にも対応しています。
図面共有クラウドサービス
公式サイト：https://www.sheetmetal.amada.co.jp/special/soft/images/05_print.pdf
図面共有クラウドは株式会社アマダが提供する図面管理システムです。
図面の基本的な保管に加え、動画/写真などの情報を連携することにより、現場の段取り作業を軽減することができます。また、展開図や立体姿図との情報連携が可能となっており、情報を一元管理することができます。
スマートフォンは、iOSの位置情報の参照サービス機能を利用してアクセス制限をかけられるため、セキュリティ面でも安心です。
Autodesk BIM 360
公式サイト：https://www.autodesk.co.jp/bim-360/
Autodesk BIM 360はオートデスクが提供するクラウドサービス「Autodesk Construction Cloud」の一部として提供されている図面管理システムです。
複数のデータや管理システムなどをオンラインで結び、複数拠点・マルチデバイスからアクセス可能な環境構築が可能です。
プロジェクトの安全性やリスクの分析、業務の無駄によって発生するコスト、収益性の分析といった様々なツールをまとめて利用できることがポイントです。
図面管理システム導入のメリット
図面管理システムを導入するメリットの一つとして業務の効率化が挙げられます。
これまで、部署ごと、プロジェクトごとに個別で管理されていた図面データを1つのシステムに集約することで、効果的な図面データ管理・活用が可能になります。
また、コスト削減もメリットとして挙げられます。図面と関連資料をすべてデータ化することで、ペーパーレス化につながり、これまでかかっていた紙や保管スペースなどのコスト削減につながります。
図面管理システムは、検索機能や履歴管理機能も充実しているため、データ化することで必要な図面を探し出しやすくなります。
図面管理システムの機能
図面管理システムで利用できる機能には主に以下のようなものがあります。
- 図面データの保存機能：
PDF形式で電子化された図面やCADデータの図面を、社内サーバーやクラウドに保存する機能です。
- 図面プレビュー機能：
専用のビューワーを使わずに、簡単に図面を確認できる機能です。
- 関連文書の保存機能：
図面に関連する見積書や、部品表（BOM）、工作機械のCAMデータなど、関連する文書やデータを図面と一緒に保存する機能です。
- 検索機能：
全文検索や、属性、タグを用いた検索が可能です。
- 共有機能：
設計部門以外の社内メンバーと図面データを共有する機能です。製品によっては、社外でタブレット経由で図面を閲覧できるものもあります。
- 図面改訂管理（リビジョン管理）機能：
図面の改訂履歴を管理し、いつ、誰によって改訂されたか、また最新版がどのリビジョンなのかを追跡できる機能です。
- 承認ワークフロー機能：
図面は、上位者の承認があって初めて正式に発行されます。この承認を物理的なハンコではなく、PC上で電子的に行える機能です。
まとめ：図面管理システムを探すならレスターマッチングサービスがおすすめ
図面管理は紙で管理されている図面をデータ化することで管理業務を効率化できます。
また、紙や保管場所などといったコストの削減にもつながり、情報をデータ化し一元管理することで部署間やメンバー間での情報の共有がしやすくなり業務の効率化にもつながります。
図面管理システムには、提供型が異なるシステムがあり、自社の業務フローにあった型を選ぶことが重要です。また、大切な資産である情報を守るためにもセキュリティ面にも考慮する必要があります。
図面管理システムを導入したいけれどどのシステムが良いかわからないという場合にはレスターマッチングサービスがおすすめです。
『レスターマッチングサービス』は、コンサルティング型のビジネスマッチングサービスで、担当者が企業の課題をヒアリングし最適な企業候補の選定から解決策の提案まで行います。
独自のネットワークに加え、他のビジネスマッチングサービスのデータベースや金融機関との連携により幅広い企業を紹介することが可能なため、自社に合う図面管理システム会社探しをお手伝いすることが可能です。
