海外から商品を仕入れる際には、仕入れから業者とのやり取り、事務作業など多くの作業が発生します。
輸入代行業者を利用することで、業者とのやり取りや仕入れ、配送を代行してもらうことができます。
この記事では輸入代行のメリットやデメリット、利用で発生するコスト、選び方のポイントと、おすすめの輸入代行サービスを紹介します。
輸入代行業者とは
輸入代行業者とは、購入者の代わりに輸入に必要な手続きを代行してくれる業者のことです。
商品の輸入を行う際には、注文・決済、輸送会社の手配、通関手続き、検品など多くの業務が発生します。初めて海外から商品を仕入れる際や、頻繁に取引がある場合には、輸入代行業者を活用して輸入に伴う諸業務を代行してもらえることで業務を効率化、負担を軽減することが可能です。
輸入代行を利用するメリット
輸入代行業者を利用するメリットとして、以下の4点を紹介します。
- 海外通販では輸入できない商品を輸入できる
- 日本語で対応できる
- 検品がある
- 手数料の計算がしやすい
海外通販では輸入できない商品を輸入できる
海外通販サイトで販売されている商品を購入したい、仕入れたいという場合でも、一部のサイトでは日本への販売を行っていない場合があります。輸入代行サービスを利用することで、日本への輸入をサポートしてもらうことができます。
日本未上陸の新商品など、個人では購入できない商品も輸入代行サービスを利用することで購入できる場合があります。
日本語で対応できる
海外の商品を購入する際は、日本語に対応していないサイトで購入をしなければならない場合もあります。商品を選ぶことはできても支払いの方法や詳細の説明については理解できないこともあるかもしれません。
日本語対応が可能な輸入代行サービスを利用することで商品の購入や手続きは全てスタッフが対応してくれるため、言語の心配がいりません。
検品がある
輸入代行サービスには検品のシステムがあります。輸出国にある自社倉庫で一度検品を実施したあとに梱包し、日本へ配送する仕組みを備えています。
海外からの商品の購入は自分の目で実際に商品を見て購入することができないため、検品システムで品質を保証してもらうことで安心して購入することができます。
手数料の計算がしやすい
輸入代行サービスは、消費者が簡単に依頼できるよう手数料をシンプルにしていることが多いです。自分で海外から取り寄せようとすると工程ごとに複数の業者に依頼を出す必要がありそれぞれで手数料や料金を計算しなければいけません。
輸入代行サービスに依頼することで、支払う代金の計算が「本体代金+送料+手数料」など非常にシンプルになるため、安心して依頼ができます。
輸入代行を利用するデメリット
輸入代行業者を利用するデメリットとして、以下の3点を紹介します。
- 手数料が高い
- 粗悪な業者もいる
- 継続的にコストが発生する可能性がある
手数料が高い
輸入代行サービスを利用することで、手数料の計算はシンプルになりますが、業務を代行してもらうため料金は高くなります。
個人で輸入した際には発生しない転送手数料などがかかります。商品の値段によっては手数料の方が高くなる可能性もあります。ただ、輸入代行サービス業者は運送会社と直接契約していることが多いため、配送料は個人で手配するよりも安くなる傾向があります。
手数料や配送料を含め、トータルでかかるコストを事前に計算しておくと良いでしょう。
粗悪な業者もいる
一部には悪質な業者も存在するため注意が必要です。輸入代行サービスを始めるにはライセンスが必要ないため、誰でも簡単にサービスを始めることができます。
粗悪な業者へ依頼すると、高額な手数料がかかったり、商品発送が行われなかったりする場合があります。
悪質な業者に引っかからないためにも、過去の実績やレビューなどを参照しながら依頼先を選ぶ必要があります。
継続的にコストが発生する可能性がある
個人が1回海外の商品を購入する場合には問題ありませんが、企業が業務に必要な商品を定期的に仕入れる必要がある場合には、コストの再計算が必要です。
輸入代行業者に依頼することで業務の負担は減りますが、手数料などのコストが固定費として継続的に発生することになるため、費用対効果含め細かくチェックしましょう。
輸入代行の利用で発生するコスト
輸入代行サービスを利用する際に発生するコストと値段の相場について紹介します。
- 仕入れ代行手数料
- 検品手数料
- 転送手数料
- 通関手数料
- 国際送料
- 関税
- 為替手数料
- 雑費
仕入れ代行手数料
仕入れ代行手数料とは、輸入代行業者が商品を海外から仕入れる際にかかる手数料です。仕入れ先との交渉にかかる人件費や保管料、契約書作成などの諸業務に関わる経費などが含まれます。
一般的には商品価格に対して約7%~10%の値段であることが多いです。
検品手数料
検品手数料とは、商品の検品にかかる手数料です。商品の色やサイズ・仕様に問題がないか、破損部分がないかを確認します。また、商品を再梱包し、仕分けをする先に発生する梱包資材費や人件費なども含まれます。
商品価格に対して約7%〜10%の料金がかかります。
転送手数料
転送手数料は、顧客が注文したい商品が販売されている通販サイトやショップについて、日本への輸送対応をしていない場合に発生する手数料です。一度輸入代行サービス業者が運営する現地の倉庫へ送り、再度日本へ発送する際の手続きで発生する手数料を指しています。
こちらは、1,000円〜1,500円/1回が相場の料金です。
通関手数料
通関代行料とは、商品を輸入する際に必要な仕入書(インボイス)や運賃明細書・包装明細書などの作成・申請にかかる手数料のことです。
通関代行の手数料は、2018年の法改正により、上限が撤廃されています。相場は以前の最高額を踏襲して約11,800円に設定されていることが多いです。
国際送料
国際送料は、海外から日本へ商品を届ける際にかかる送料です。荷物の重さと輸送経路によって価格は変わります。例として、中国から日本に商品を輸入する際は、1kgあたり100元〜120元程度となります。
関税
関税とは、輸入品にかかる税金のことです。自国の産業や商品を守り保護することを目的として設定されています。
関税は個人輸入なのか商用輸入なのかによって計算方法が変わります。
個人輸入の場合は、「商品価格×0.6×関税率」となり、商用輸入の場合は「(商品価格+日本までの送料+保険料)×関税率」となります。一般的に個人輸入のほうが課税額が低くなります。
為替手数料
為替手数料とは、外国通貨に交換する際に金融機関に支払う必要がある手数料のことです。輸入の際に発生する仕入れ手数料や転送手数料が為替の影響で変動する可能性があります。
雑費
雑費には、商品の購入をキャンセルした場合など所定の対応以外にかかる手数料などが含まれます。商品価格に対して約10%程度かかることが多いです。
輸入代行の選び方のポイント
輸入代行業者の選び方のポイントとして以下の4点を紹介します。
- 輸入代行を希望する商品の取り扱い
- 料金体系
- カスタマーサービスの質
- 配送・支払い方法の選択
輸入代行を希望する商品の取り扱い
まずは輸入したい商品を代行業者を利用することで購入できるのか事前に確認しておきましょう。食品サプリメントなど一部品目については輸入代行業者で購入を代行できない場合があります。
また、品目の取り扱いはあっても購入できる商品点数に制限がある場合もあります。企業などで大量に仕入れる必要がある場合には、商品点数に制限のない業者を選ぶ必要があるため事前に確認しておきましょう。
料金体系
料金形態の確認も重要です。上記でも説明したように輸入代行業者に商品の輸入を依頼する際には様々な手数料や料金がかかります。代行業者によって料金設定は異なるため、事前に確認しておき、相場を把握した上で依頼先を選定しましょう。
現地スタッフとの商談の有無や検品個数の違いによってかかる料金が変わることもあるため、どのような料金体系・計算方法を採用しているのか確認が必要です。
カスタマーサービスの質
海外から商品を購入する際には国内での購入よりもトラブルが発生する可能性は高くなります。そのため、急なトラブルがあった際に迅速に対応してくれるかが重要なポイントになるでしょう。
対応のスピードや質に加えて、日本語での対応が可能かなどスムーズにコミュニケーションをとるための確認も必要です。
配送・支払い方法の選択
輸入代行業者に代金を支払う際に、方法が選べるか確認する必要があります。企業から発注する場合は自社内で利用できる支払い方法が制限されていることもあるため、自社の方法nに対応しているのか確認しておきましょう。
また、配送方法として航空便・船便を選べるかも確認が必要です。輸入のスピードを重視したいのかコストダウンを重視したいのかによって配送方法を選べたほうがより自由度高くサービスを利用することができます。
おすすめ輸入代行業者5選
おすすめの輸入代行業者を5つ紹介します。
- mailtail
- JISA.com
- WE LOVE EU
- 輸入com
- スピアネット
mailtail
公式サイト:https://jp.malltail.com/jp_wp/import/
「malltail(モールテール)」は、アメリカ・ヨーロッパ・韓国からの購入に対応している輸入代行業者です。2007年から事業を展開しており、越境ECや物流・輸出入に関するノウハウや実績を持っています。
JISA.com
公式サイト:https://www.jisa.com/business/
「JISA.com」は、アメリカに拠点を置く輸入代行サービスです。
中小企業、SOHO経営者、個人営業実店舗経営者など様々な顧客を対象として輸入代行を受け付けています。法人でも商品を1点から購入可能することができるため、事業規模に関わらず利用することができます。
WE LOVE EU
公式サイト:https://www.play-net.co.jp/eu/#
「WE LOVE EU」はヨーロッパで販売されている商品に特化した購入代行サービスです。
法人向けサービスも展開しており、規模の大きな輸入も可能です。Webの無料見積もり依頼から、購入希望の商品が販売されているサイトのURLを送信すると、2営業日以内にスタッフから輸入可否や金額の連絡がきます。
輸入com
公式サイト:http://www.u-new.com/
「輸入com」は、個人も法人も利用できる購入代行サービスです。特にアメリカからの輸入代行実績が豊富です。
すべての荷物を再梱包し、輸送時の衝撃に耐えられるようにしているため、商品の品質に関しても安心して利用することができます。個人輸入の方は月額費無料で利用することが可能です。
スピアネット
公式サイト:http://www.spearnet-us.com/
スピアネットは、アメリカ専門の輸入代行サービスです。
Amazon.com・ebay・ウォルマートなどはもちろん、小規模なストアからの仕入れにも対応しています。また日本語対応が可能なため、初めての輸入代行サービスの利用でも安心して利用することができます。
輸入代行について相談するならレスターマッチングサービスがおすすめ
輸入代行サービスは海外からの商品の購入から配送までを代行してくれるサービスです。海外の商品を日本から購入する際には様々な手続きや手数料の支払いが必要になり、煩雑なため、代行業者を利用することで業者の知見を活かしながら安心して取引することが可能です。
輸入代行業者に商品の購入を依頼したいけどどの業者が良いのかわからない、おすすめの代行業者を知りたいという場合には、レスターマッチングサービスがおすすめです。
『レスターマッチングサービス』は、コンサルティング型のビジネスマッチングサービスで、担当者が企業の課題をヒアリングし最適な企業候補の選定から解決策の提案まで行います。
独自のネットワークに加え、他のビジネスマッチングサービスのデータベースや金融機関との連携により幅広い企業を紹介することが可能なため、要望にあった輸入代行業者探しをお手伝いすることが可能です。