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同業他社や異業種の企業との協業は、自社のビジネスを展開させていく上で重要です。

これまで協業経験のなかった企業とコラボレーションすることにより、新規性のあるビジネスが生まれたり、新たな顧客の獲得につながるだけではなく、コストカットできる可能性もあります。

SNSの普及により、話題性のあるコンテンツを提供できれば、消費者間で話題になり拡散されていくことも珍しくありません。

この記事では、企業のコラボレーションについて、注目されている背景やメリット、コラボする際の注意点、これまでの事例について紹介します。

企業コラボレーションとは

企業コラボレーションとは、業種や専門分野が異なる企業同士が協力し、共同でプロジェクトを進めたりビジネスを展開したりすることです。

異なる専門分野や事業を持つ企業同士がコラボレーションすることにより、相乗効果を生み出すことを目的としています。

コラボレーションの形態は様々であり、一時的に合同でキャンペーンを開催する取り組みから、研究開発からサービス化までのコラボレーションや共同出資により事業を展開する継続的なプロジェクトまで多岐にわたります。

企業コラボレーションが注目される背景

企業コラボレーションが注目される背景には様々な理由がありますが、主に以下の2つについて紹介します。

  • 新規性・意外性の創出
  • 多様化・細分化が進む消費者ニーズに応える

新規性・意外性の創出

自社内だけでの製品・サービス開発では社内の常識や進め方、これまでの事例にとらわれ、どうしてもこれまでと同じようなアイディアが出てきてしまうことがあります。

他企業や業界の異なる企業とコラボレーションすることにより、新規性や意外性のある製品・サービスの創出につながる可能性があります。

普段触れられないような接点がない企業とプロジェクトを進めることによってイノベーションの創出につながる可能性があります。

また、サービスや商品を発売した後も、SNSの世界的な普及により、消費者の間で「意外性のある話題」として爆発的に共有される可能性もあります。

多様化、細分化が進む消費者ニーズに応える

近年のインターネットの普及やデジタル技術の発達により、消費者のニーズは多様化しています。また、商品やサービスが多く提供され、もので溢れている現在では、消費者にとっても本当に必要なもの、魅力的で欲しいと思われるものを提供し企業同士の競争に勝ち抜いていかなければなりません。

多様化する消費者のニーズを正確に汲み取り、魅力的な商品やサービスを提供するための方法の一つとしてコラボレーションがあります

既存の商品やサービスに異分野のコンテンツを組み合わせることで、新たな付加価値をつけることができ、消費者自身も認識できてないニーズを満たせる可能性があります。

企業がコラボレーションを行うメリット

企業がコラボレーションをおこなうメリットについて以下の3つを紹介します。

  • 新規顧客の開拓につながる
  • 認知度向上につながる
  • コストカットにつながる

新規顧客の獲得につながる

コラボレーションにより新規性の高いサービスを展開することができれば、双方にとって新規顧客の開拓につながります。

また、コラボレーション自体が話題性を持っているため、注目されやすい点もメリットとなります。コラボレーションを宣伝することにより、双方の既存顧客が相手側の新規顧客としてサービスを利用してくれるきっかけにもなります。

認知度向上につながる

コラボレーションによりそれぞれの企業が抱えている既存顧客の他にも、それまで自社の業界に関心をもっていなかった層にもアプローチできるメリットがあります。コラボレーションを行うことで自社の顧客だけでなく相手企業の顧客にもアプローチできるため、より多くの人に知ってもらうきっかけになります。

また、意外性のあるコラボができれば、消費者の印象に残るようなインパクトを与えることもでき、知名度の向上効果も期待できます。

コストカットにつながる

企業コラボレーションでは、プロジェクトに参加している複数の企業が共同で商品開発やプロモーションなどを行います。企業同士がうまく連携することにより、生産や流通、広告など、さまざまな面での負担を軽減することにつながります。

コラボレーションを行うにあたって大々的に宣伝したいとなった場合でも、複数の企業で折半しプロモーションを打つことができるため、コストカットを実現しつつより効果的な宣伝をすることができます。

企業がコラボレーションを行う際の注意点

企業がコラボレーションを行う際の注意点について以下の3つを紹介します。

  • 企業間での認識を合わせる
  • ターゲット層の設定を行う
  • ブランドイメージの設定を行う

企業間での認識を合わせる

異なる業種の企業とコラボレーションを行う場合には、コラボレーションにおけるすり合わせが必須です。

双方のビジネスモデルや客層の違いを認識し、お互いにメリットのある形で着地するようなすり合わせを行うことが重要になります。

実際にコラボレーションを実施してみてから、思っていたものと違ったという結果にならないよう、事前にコラボレーションの目的や期待する効果などを双方で認識合わせしておく必要があります。

ターゲット層の設定を行う

コラボレーションを行う企業間で、展開するサービスや商品のターゲット層が大きく異なる場合には、意外性を生み出しやすくなるものの、消費者のニーズは全くないという事態にもなりかねません。

コラボレーションを検討する際には双方の顧客の属性やニーズに互いに共通点があるかどうかを検討する必要があります。

コラボレーションを検討する際には、自社と相手企業の顧客にある程度の親和性があるか、コラボレーションすることによって新規性のある価値を生み出せるかどうかを検討する必要があります。

ブランドイメージの設定を行う

すり合わせの中では双方が求める自社のブランドイメージの設定も必要です。コラボレーションを実施するにあたって既存のブランドイメージを強めたいのか、全く新しいイメージを与えたいのかによっても方向性は変わってきます。

コラボレーションにより双方が顧客にどんな印象を与えたいのかまですり合わせることが重要です。

企業コラボレーションの事例 5選

企業コラボレーションの事例について以下の5つを紹介します。

  • アパレル×研究機関
  • 配車アプリ×食品会社
  • 銀行×ポイントサービス
  • スポーツブランド×ラーメン
  • お土産ブランド同士のコラボ

アパレル×研究機関

アパレルブランドの株式会社BEAMSとJAXA(宇宙航空研究開発機構)がコラボし、宇宙飛行士の野口聡一氏が宇宙に長期滞在する際に着用する宇宙服を制作しました。

JAXAからの機能要件を踏まえ、製作に必要な糸や生地の選定からBEAMSが担当し、豊島株式会社協力のもと製作を行いました。

これは、宇宙飛行士が着用する衣服を民間企業が製作する初の事例となりました。

参照:BEAMS「野口宇宙飛行士の国際宇宙ステーション滞在ウエアを製作 日本初、民間企業による総合プロデュース」)

配車アプリ×食品会社

配車アプリを提供するDiDiモビリティジャパン株式会社は、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社と協同し、「走れチキンタクシー!」というコラボレーションキャンペーンを展開しました。

大阪市限定の取り組みで、3台限定で走行するという内容です。配車アプリ「DiDi」から配車依頼をした際に、このコラボレーションタクシーが配車されると、乗車料金0円で利用でき、「DiDi Food」の500円クーポンがもらえます。

これにより、双方にとって大きな話題を呼ぶだけでなく、配車アプリ側ではアプリの利用数増加も期待できます。

参照:DiDiモビリティジャパン株式会社「【大阪市限定】フライドチキンだらけのタクシーが登場! 運よく乗車できた方は、乗車料金が0円に! 『ケンタッキー×DiDi Foodコラボレーションタクシー』 11月12日より期間限定走行

銀行×ポイントサービス

住信SBIネット銀行株式会社とTポイントで知られるカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社のグループ会社である株式会社Tマネーがコラボし、銀行取引などにともないTポイントが貯まる「T NEOBANK」のサービスを開始しました。

普段利用する銀行取引を行うことでT POINTが貯まるシステムのため、銀行側はポイント付与による銀行サービスの利用頻度増加が期待でき、T POINT側もより消費者が利用できるサービスの領域を増やしていくことができます。

参照:CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社「7,000万人のT会員に向けたネオバンク『T NEOBANK』を始動!

スポーツブランド×ラーメン

スポーツブランドのデサントジャパンが展開する「le coq sportif(ルコックスポルティフ)」は、自社のスニーカーシリーズが30周年を迎え、鶏ガラや野菜などを用いたこってりスープのラーメンでおなじみの「天下一品」が50周年を迎えることを記念し、“鶏”を共通項としてコラボスニーカーを発売するというコラボレーションを企画しました。

「食とファッション」と、異なる業態でありながら「鶏」と「周年」という共通項を持つコラボレーションを実現することで、双方の顧客はもちろんのこと、多くの人にブランドを知ってもらうきっかけとなりました。

参考:LE COQ SPORTIF コラボスニーカー

お土産ブランド同士のコラボ

北海道のお土産として有名な「白い恋人」と宮城のお土産として有名な「萩の月」、福岡のお土産として有名な「博多通りもん」の3社がコラボし、合同の期間限定ショップをオープンしました。

コロナ禍により、旅行などの移動が制限される中で大きな影響を受けた有名お土産メーカーの3社がコラボし、旅行に出かけることができなくても旅行気分を味わえるという価値を顧客に提供することも目的としています。

参考:〈白い恋人×萩の月×博多通りもん〉銘菓3社夢のコラボ『ニッポンのおみやげんきプロジェクト』最終章 【神奈川県初】「グランツリー武蔵小杉」に期間限定ショップが登場!

コラボレーションする企業を探すならレスターマッチングサービスがおすすめ

企業コラボレーションは、自社単体での事業では生み出すことが難しい新規性・意外性のあるプロジェクトを創出するきっかけになります。

他社とコラボレーションすることによって、新規顧客の獲得や認知度の拡大につながる可能性もあるため、マーケティングの一環として実施することができます。

同じ業界や異業種とのコラボレーションを考えている企業や相手企業を探している企業にはレスターマッチングサービスがおすすめです。

『レスターマッチングサービス』は、コンサルティング型のビジネスマッチングサービスで、担当者が企業の課題をヒアリングし最適な企業候補の選定から解決策の提案まで行います。

独自のネットワークに加え、他のビジネスマッチングサービスのデータベースや金融機関との連携により幅広い企業を紹介することが可能なため、企業コラボレーションを考えている企業にとって最適なコラボレーション先を提案することが可能です。

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