オープンイノベーションとは、他社企業と協働し革新的なアイディアや新しい価値を生み出すことを指します。
様々なサービスや物に溢れる現代では、自社の優位性や独自性を出すことがますます難しくなっています。自社のこれまでの事業での知見や経験の範囲では新たな価値を創造することが難しいため、イノベーションのためにも異なる業種の企業と協業することが求められています。
オープンイノベーションは新たな価値創造を目的とする「共創」のための手段の一つと言えるでしょう。
この記事では、オープンイノベーションプラットフォームの概要や利用できるサービス内容、おすすめのオープンイノベーションプラットフォームを紹介します。
オープンイノベーションプラットフォームとは
オープンイノベーションプラットフォームとは、オープンイノベーションの活性化を目的とした支援サービスのことです。オープンイノベーションを実施したい企業が利用することを目的として作られているため、活用することで他社とのマッチングがより効率的になります。
オープンイノベーションの創出方法
オープンイノベーションを創出するためにはいくつかの方法があります。プラットフォームを利用することでこれらの創出のきっかけを作りやすくなります。オープンイノベーションは主に以下の5つの要素で構成されています。
- 人材
- アイデア・マインド
- 知的財産
- 研究開発
- 市場
これらの要素を活用しながらオープンイノベーションを創出することが重要になりますが、オープンイノベーションの創出方法は、大きく分けると「インバウンド型」「アウトバウンド型」「連携型」の3つの方法があります。
インバウンド型
インバウンド型のオープンイノベーションは、外部からのアイデアや技術を受け入れる方法です。企業は外部の企業や研究機関などからアイデアや技術を収集し、自社の不足している部分を補う形でイノベーションを進めます。これにより、新しい視点や専門知識を取り入れることができます。
アウトバウンド型
アウトバウンド型のオープンイノベーションは、外部チャネルを利用して企業のアイデアや技術を外部の組織や市場に提供する方法です。特許ライセンス提供、技術移転などを含みます。
自社の技術を公開することで、興味を持ってくれた企業と協業し、新たなビジネスチャンスの獲得や市場への参入を目指すことができます。
連携型
連携型のオープンイノベーションは、外部のパートナーや共同プロジェクトを通じて社内外と協力し、イノベーションを推進する方法です。企業は他の組織と連携し、共同で研究開発を行ったり、新製品を共同で開発したりします。これにより、異なる専門知識やリソースを集めることができ、共同で市場に新しい価値を提供できるようになります。
オープンイノベーションプラットフォームで利用できるサービス
オープンイノベーションプラットフォームで利用できるサービスを紹介について、以下の3つを紹介します。
- コンセプト設計
- プログラムの事業化
- 法人同士のマッチング
コンセプト設計
オープンイノベーションプラットフォームでは、初めて他社と協業する場合やどんな事業の方向性があるのか知りたい方向けに、適切な事業コンセプトを設計してくれるサービスがあります。コンサルタントによるコンセプト設計支援やアイディア出し、共創プログラムの具体的な要件定義や必要なリソースの選定などのサポートを受けることができます。
プログラムの事業化
プログラムの事業化では、共創パートナー決定後の事業化フェーズのサポートをしてもらえます。共創パートナーが決定し、事業のコンセプトやアイディアがある程度固まった段階で、事業化に必要な仮説の検証や資金面のサポート、プレゼン準備のサポートといったサービスを受けられます。
法人同士のマッチング
オープンイノベーションプラットフォームの主要な機能になりますが、共創プログラムを開催したい企業と、プログラムに参加を希望する企業の出会いの場となるような法人同士のマッチング機能が利用できます。
オープンイノベーションを利用する企業は、プラットフォームに共創プログラムの内容を記載し、開催中のプログラムを検索することができます。また、データベース内でパートナー候補を検索することができるため、共創プログラムに参加したい企業もマッチングがしやすくなります。当事者間でメッセージでやり取りできるだけでなく、コーディネーターが要望に合わせて共創パートナーを選定・推薦してくれる場合もあります。
オープンイノベーションプラットフォームのメリット
オープンイノベーションプラットフォームを利用するメリットとして以下の3つを紹介します。
- パートナー企業探しの効率化
- リソースの再活用
- 非公開案件の獲得
パートナー企業探しの効率化
オープンイノベーションプラットフォームを利用することにより、新規事業の共創パートナー探しを効率化することができます。
オープンイノベーションプラットフォームのデータベースには、技術やアイデアを求める企業と、技術やアイデアを提供したい企業の双方が登録されているため、両社のニーズが一致しやすく短期間でのマッチングが可能になります。登録者を指定条件で検索したり、実際にメッセージでやり取りできたりするため、共創パートナー候補を効率的に見つけることが可能です。
リソースの再活用
オープンイノベーションプラットフォームを活用し、他社の共創プログラムの内容に触れることで、自社では使いきれていないリソースの発掘や、これまで培ってきたノウハウの活用先を見出すことが可能になります。
プラットフォームを利用することで様々な法人からアイディアの提案を受けることができるため、これまでにないビジネスの創出に自社の活用できていないリソースを活用できる可能性があります。
非公開案件の獲得
受注者としてオープンイノベーションプラットフォームにサービス登録することにより、非公開案件の共創プログラムへ参加するチャンスが生まれます。一般的なアクセラレータープログラムなどで一般公開される案件は限られているため、プラットフォームに登録することで通常では公開されていない独自のプログラムを見つけることが可能になります。一般公開のプログラムでは自社の目的にマッチする案件が少ない場合もありますが、プラットフォームを活用することで、より自社にマッチした共創企業を探し出すことが可能になります。
オープンイノベーションプラットフォーム5選
オープンイノベーションのプラットフォームとして以下の3つを紹介
- Creww
- AUBA
- agorize Japan
- Open idea
- NINE SIGMA
Creww
公式サイト:https://creww.me/
Crewwは、クラウド型のオープンイノベーション支援サービスです。新たなビジネスモデルを開発するスタートアップ企業や事業会社、個人への支援をサポートするプラットフォームです。
担当者が付き、協業先に求める内容をヒアリングした上で、マッチする可能性のある共創プログラムを紹介してもらうことが可能です。
大手企業とスタートアップとのマッチングに特化しているため、該当する方におすすめです。
AUBA
公式サイト:https://auba.eiicon.net/
AUBAは累計登録社数は25,000社、累計共創事例数は1,700社を誇る国内最大級のオープンイノベーションプラットフォームです。
大手からスタートアップまで様々な業界の業界の企業が登録しているため、複数の軸から共創パートナーを選ぶことができます。
また、登録者の約7割が経営層や部長などの意思決定層のため、共創におけるキーマンと繋がりやすく、マッチング後の推進もスムーズに進められます。
agorize Japan
公式サイト:https://www.agorize.tokyo/
agorize Japanは世界の500万人以上のイノベイターとさまざまなアイデアや技術を求めている企業を繋げるオープンイノベーションプラットフォームです。
ヨーロッパやアジアを強みとしつつ、世界各地の多くのイノベイターと連携しているため、日本国内だけではなく世界中の企業の中から共創パートナーを探したい方におすすめです。
Open idea
公式サイト:https://open-idea.jp/
法人同士のマッチングではなく、20,000人以上の様々な専門性を持つプロとマッチングできるオープンイノベーションプラットフォームです。様々な専門性を持つ各分野のプロからアイディアを募集することができ、アイディアの事業性、実現性評価も依頼できるため、オープンイノベーションにおいて実現性の高いアイディアを求めている場合におすすめのプラットフォームです。
NINE SIGMA
公式サイト:https://ninesigma.co.jp/
NINE SIGMAはメンバー型オープンイノベーションプログラムを展開しており、ナインシグマのメンバーが伴走型でオープンイノベーションの事業化までサポートしてくれます。
また、世界中にグループ企業を持っているため、オープンイノベーションに必要な技術に関して、世界中から情報を収集し、最適な技術を持つ企業を紹介してもらえます。約9割が海外のスタートアップや研究者からの提案になるため、難易度が高い案件でも多くの提案の中から解決策を選ぶことができます。
オープンイノベーションをお考えならレスターマッチングサービスがおすすめ
オープンイノベーションプラットフォーム、オープンイノベーションの実現を考えている企業が効率的にパートナー企業を見つけるために利用するサービスです。
オープンイノベーションを実現するためには様々な企業のアイディアに触れながら実現性の高い事業にできる協業先を選んでいく必要があります。また、初めてオープンイノベーションに取り組む場合には、進め方があっているのか、このアイディアで事業化できるのかといった不安が生まれます。
オープンイノベーションプラットフォームはニーズが合う企業と効率的にマッチングできるだけではなく、アイディアの評価やコンセプトの設計などのサポートサービスを受けられることもあるため、初めての方でも利用しやすいです。
「オープンイノベーションに取り組みたい」、「オープンイノベーションの相手企業を探している」という場合には、レスターマッチングサービスがおすすめです。
『レスターマッチングサービス』は、コンサルティング型のビジネスマッチングサービスで、担当者が企業の課題をヒアリングし最適な企業候補の選定から解決策の提案まで行います。
独自のネットワークに加え、他のビジネスマッチングサービスのデータベースや金融機関との連携により幅広い企業を紹介することが可能なため、オープンイノベーションにともに取り組む企業探しをお手伝いすることが可能です。