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スタートアップとは、新たなビジネスモデルを用いて短期間でイノベーションを起こすことを目的とする企業のことを指します。イノベーションを創出し、大きく成長することが期待されるスタートアップは経済成長のドライバーとなる存在であり、雇用の創出への貢献も期待されます。

近年、日本でも国をあげてスタートアップの育成に取り組んでいます。この背景としては、日本が欧米諸国に比べてスタートアップの数が少ないことや、スタートアップは大企業や中小企業と比較して、事業を行なうための資金や人材が不足しているという問題があるためです。

スタートアップの立ち上げや継続に際して資金や人材が必要な場合には、国や自治体、民間企業が提供している支援を受けることで解決できる場合もあるでしょう。

本記事では、数ある支援策の中でも政府が主体となって提供しているスタートアップ支援策について紹介します。

政府がスタートアップ支援をする背景

スタートアップは、既存の概念や手法にとらわれない新しいビジネスモデルを構築し、社会課題の解決に貢献すると考えられています。2023 年現在、日本国内でも多様な挑戦者は生まれてきているものの、 開業率やユニコーン企業の数は、米国や欧州に比べ、低い水準で推移しています。

日本政府がスタートアップ支援に力を入れている目的は、日本のスタートアップを産み育てるエコシステムを構築することです。戦後の日本は多くの産業が生まれた創業期とされていますが、その創業期に次ぐ第二の創業ブームを実現すべく、 スタートアップの起業や規模拡大・成長の加速、 既存大企業によるオープンイノベーションの推進を通じて、 日本にスタートアップを生み育むエコシステムを創出しようとしています。

イノベーションを創出し、大きく成長するスタートアップは経済成長のドライバーとなる存在のため雇用創出にも大きな役割を果たしています。

スタートアップ5カ年計画の策定

政府はこのスタートアップ支援の取り組みを加速させるため、2022年に「スタートアップ育成5ヵ年計画」を策定しました。

5か年計画では、2022年の5年後の2027年にスタートアップへの投資額を10倍にすることを最大の目標としています。現在のスタートアップへの支援金額は8,000億円程度の規模ですが、5年で10兆円の規模にすることを目標としています。

このほかにもユニコーン企業を100社創設し、スタートアップ企業の数を10万社創設することで、アジア最大のスタートアップハブを作ることを目標としています。

これらのスタートアップ5カ年計画を推進していくために、3つの柱を政策として設けています。

スタートアップ支援の3つの柱

3つの柱には以下の内容が含まれています。

1.スタートアップ創出に向けた人材・ネットワークの構築 

スタートアップを創出するためには、その担い手となる人材が必要不可欠です。そのため、起業家の教育や若手人材の育成支援といった政策を推進することで、起業家を志す人が生まれやすい環境を作り、成長できる環境を整えています。

 

2.スタートアップのための資金供給の強化と出口戦略の多様化  

スタートアップには、その規模や成長段階に応じてステージがあり、それぞれにおいて資金調達の方法や対処すべき問題が異なります。

スタートアップにとって、資金調達は上手くできないと死活問題となる重要な項目であり、収入源がまだ安定していない企業にとっては資金調達した金額で運営を進めなければなりません。

あらゆるステージのスタートアップが十分な資金調達ができるよう、エンジェル税制の拡充や官民ファンドの出資機能を強化することにより、スタートアップへの投資額を増やすことを目標としています。

3.オープンイノベーションの促進 

日本は欧米に比べて事業会社によるスタートアップへの投資が少ないと言われています。事業会社からの投資を促進するための一つの方法にオープンイノベーションがあります。

オープンイノベーション促進税制や兼業・副業の促進等による人材移動の円滑化を図ることにより、オープンイノベーションを促進する取り組みを行なっています。

成長曲線に応じた支援策

スタートアップはその成長段階によって資金調達の方法や取り組むべき課題が異なります。設立後から順に、プレシード・シード期、アーリー・ミドル期、レイター期となっています。

政府はこの成長段階に応じて支援策を用意しており、例えば資金調達の場合、創業時の資金調達をしやすくするための対策として、経営者保証を必要としない信用保証制度の創設や、個人投資家からの出資を増やすためのエンジェル税の拡充などを行なっています。

また、事業が大きく成長した後のレイター期では、日本の多くのスタートアップが出口戦略としてIPOをする中で、M&Aを促進するための取り組みとしてオープンイノベーション促進税制を拡充しています。

このように、スタートアップの成長曲線に応じた支援策を用意しています。

政府によるスタートアップ支援施策の例

政府が提供しているスタートアップ支援施策として以下の5つを紹介します。

  • ITを活用して夢をカタチにする人材の発掘・育成
  • 大学発スタートアップにおける経営人材確保支援
  • 出向起業補助金
  • 知財アクセラレー ションプログラム (IPAS)
  • スタートアップとの共同研究等を研究開発税制で促進 

ITを活用して夢をカタチにする人材の発掘・育成

独創的なアイディアと技術によってイノベーションを創出することのできる人材を発掘・育成する支援策です。

これまでにない事業を創出することを目的としていることから、「未踏事業」として複数のプランが用意されています。それぞれのプランによって対象者が異なります。

対象者:

【未踏IT】 :自分のアイディアで世の中を変えたいという 強い熱意を持った25歳未満の方

【未踏AD】:ITを活用した革新的なアイディア等でビジネスや社会課題の解決につなげたいという方 

【未踏TG】:次世代IT(量子コンピューティング技術)を活用して世の中を抜本的に変える先進分野に挑戦したい方

このプロジェクトでは産学のスペシャリストがプロジェクトをサポートしてくれ、実績に応じて推進費用を支援してもらえます。

参考:独立行政法人 情報処理推進機構「未踏事業」

大学発スタートアップにおける経営人材確保支援

ベンチャーキャピタルなどが経営人材を発掘・育成し、大学などの優れた技術シーズや大学発スタートアップとのマッチングを行うための取組を支援する支援策です。

対象者としては以下のような方が該当します。

・大学発スタートアップの創出・成長に積極的に関わりたいベンチャーキャピタル等 

・大学等の優れた技術シーズを活用して事業化を目指すスタートアップを支援したい 

・大学発スタートアップに適当な経営人材を参画させて レベルアップさせたい

支援の対象となる取り組みとしては、経営人材候補の発掘・育成や、ベンチャーキャピタルが持つ技術シーズの探索における目利きの力を生かしたスタートアップの発掘、技術シーズ・大学発スタートアップと経営人材のマッチングなどが挙げられます。

これらを支援することにより、事業化力や経営力の強化によるスタートアップの創出・成長を目指し、経営人材獲得のルートを多様化させることを目的としています。

参考:2023年度「大学発スタートアップにおける経営人材確保支援事業(MPM)」に係る公募について

出向起業補助金

出稿企業補助金は、大企業などに所属する人材が、辞職せずに外部資金調達・個人資産投下等を経て起業し、出向を通じて自ら起業したスタートアップで行う新規事業を支援する支援策です。

対象者としては以下のような人材が挙げられます。

・大企業等に所属しながら、自由度を高く、スピード感をもって事業を進めたい方

・大企業の持つリソースも活用しながら、事業を新たに立ち上げたい方

支援内容としては、試作やアイディア実証に必要となる外注費や材料費の補助があります。支援の条件は、自らが出向して起業すること、出向元の株式保有率が20%以下であることが条件となります。

補助の上限金額は500万円〜2,000万円で、補助率は1/2または2/3です。

大企業では実施の難しい新規事業を自由度を高く、スピード感をもって進めることを可能にすることを目的としており、企業側にとっても、非戦略領域の事業化のチャンスになることや、社員の育成の機会となること、生み出された商品やサービスが自社課題の解決につながるといったメリットがあります。

参考:出向起業補助金

知財アクセラレー ションプログラム (IPAS)

知財アクセラレーションプログラムは、スタートアップにビジネスの専門家と知財の専門家をチームとして派遣することで、事業と知財の両面からスタートアップの成長を加速させることを目的としたプログラムです。

対象者としては以下のような方が該当します。

・知財権取得の対象となり得る新規シーズを活用した製品・サービスを展開しようとしているスタートアップ 

・知財を活用したスタートアップの起業を準備中の個人

主に創業期のスタートアップに対し、無料でビジネスの専門家と知財の専門家からなる知財メンタリングチームを派遣し、ビジネス戦略に連動した知財戦略の構築を伴走支援してもらうことができます。

また、知財を活用したスタートアップの起業を志す個人に対し、無料で知財メンタリングチームによるスポット的な支援を提供します。

参考:知財アクセラレーションプログラム

スタートアップとの共同研究等を研究開発税制で促進

スタートアップとの間で共同研究や委託研究を行う企業が、その法人税額から、試験研究 費の25%を控除できる税制のことです。

企業が、一定の要件(設立年数、売上高研究開発割 合等)を満たすスタートアップとの間で共同研究や 委託研究を行う場合、負担した試験研究費の25%を、企業側の法人税額から控除します。

革新的な新製品・新サービスを生み出すため、スタートアップの技術を取り込みたい事業会社が支援の対象となります。

これにより、事業会社とスタートアップのオープンイノベーションの促進を目指しています。

参考:令和5年4月1日以降の特別試験研究費税額控除制度におけるスタートアップとの共同研究等に係る手続きについて

まとめ:スタートアップ支援を受けるならレスターマッチングサービスがおすすめ

日本は欧米諸国と比べてスタートアップの数が不足しており、日本におけるスタートアップ企業の創出促進、起業家人材育成のためにも国を上げての支援策が複数策定されています。

スタートアップの成長段階に応じた支援策の拡充も行われているため、自社のスタートアップの段階に応じて適切な支援策を活用していくことが重要になります。

「政府から提供される支援金や融資を活用したいけれど、手続きに不安がある」、「どの支援制度を利用したら良いのかわからない」といった不安がある場合には、『レスターマッチングサービス』がおすすめです。

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